エルピーダメモリの破綻

2012/02/29

すじを通す

エルピーだメモリが破綻し会社更生法を申し立てた。製造業としては過去最大の負債額4500億円。かつて半導体製造は日本の独壇場で世界シェアは80%を超えていた。その後韓国や台湾勢の台頭で日本の半導体事業は再編を余儀なくされ、1999年日立・NECの事業統合、2003年三菱電機の事業を譲受しエルピーダメモリが発足したが、リーマンショックなどにより業績が悪化2009年に政府は日の丸メモリーを守るため産業再生法を活用して公的資金を注入しエルピーダを救済した。しかし、その後も業績の回復には至らず今回の会社更生法申請となった。昨年にはエルピーダメモリーの株式取引でインサイダー情報により利益を得たとして経済産業省の役人が逮捕されたが、今回政府が支援を継続できなかった理由の一つにこの事件が関係している可能性もある。ともあれ日の丸産業が2度目の破綻をしたことは日本の製造業の今を象徴している。

今回の会社更生法申請を前にしてエルピーダメモリーは主要行の銀行預金250億円を借入金の無いりそな銀行へ移していたそうだ。借入金の返済期限は3月末、スポンサーも選定せず社長続投のDIP型で預金も移し2月に会社更生法を申し立てたことは、取引金融機関にとっては寝耳に水、寝首を取られたようなものだ。

会社を再建していくに当たっては運転資金やリストラ資金が必要で金融機関の協力無しには出来ないこと。移した預金250億円で再建のための運転資金を賄うというのか。この期に及んで保身に走ったわけではあるまいが、2度も再建を失敗している経営責任は重い。すじは通さねばなるまい。エルピーダ坂本社長の今後の動向が注目される。

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